【不登校の対応】不登校になる子供が健全で、我慢している子供が心を病む!?

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不登校になる子供よりも、我慢して通っている子供の方が心を病んでいるかも知れない

「不登校になる子供=無条件で問題児」ではありません。
不登校の原因はケースバイケース。一律で対応するのは危険です。

「そうだよね~。何にも悪くないのにたまたまイジメに遭っちゃって、それで学校に通えなくなっちゃった場合もあるよね」

・・・という単純なことを言いたいわけではありません!

学校に行けなくなってしまった子供の中には、「生物的に危険を察知する能力が失われていない」という、きわめて「健康的な子供」である子もいるのです。そんな「普通」の能力を持った子供への対応は、複雑な事情を持っている子供が不登校を起こしている場合と同じであってはならないはずです。

きわめて普通に育てられた人間は、楽しい・嬉しいといったポジティブな感情も、悲しい辛いと感じるネガティブな感情も普通に感じることができます。
そして、「恐怖」を感じると体が硬直したり緊張したりする能力があります。

いじめられると、嫌な気持ちが胸いっぱいに広がって心が緊張して、身体が固くなります。
それが毎日続けば、学校に行く前からこの緊張状態を感じて、足が学校に向かなくなったりするでしょう。

それは、危険だと分かっている場所に行ってはいけないと、本能レベルで子供が察知しているからです。

ところが、この「恐怖」を押し殺して我慢して学校に通うと、子供は「偉い」と言われたりします。
そうなると、子供は「恐怖」を「あってはならないもの」として処理しようとします。

これは「感情の解離反応」と言って、自分の恐怖であるにも関わらず、他人事のように感情をないものとしてしまう反応です。

その時の恐怖は押し殺せたとしても、いつか別の形で爆発する可能性があります。

つまり、「いじめられても我慢して通い続けている」と、子供の心はどんどん麻痺して、「いじめられている現状」と「怖い、嫌だと思う感情」が解離(かいり)してしまいます。
また、いじめがきっかけではなく、もともと親から身体的・精神的問わず虐待を受けていて、もともと「嫌だと思う感情を解離させてしまっている」子供もいるので、いじめを最初から我慢できる子供もいます。

また、この感情の解離を起こしている子どもは、自分の感情すら切り離していますから、他人の感情も理解できないのです。
つまり、「自分がやられて嫌だったいじめを、今度は別の子供にもやってしまう」といういじめまわしが起こります。
これは単に「自分がいじめられたからもっと弱い人間に八つ当たりをする」という単純な報復行為とも違います。

感情を解離させて恐怖をしのいできた人間は、自分の感情も分からないから、他人の感情も理解できません。他人の痛みをうまく想像できないから、いじめ加害者となってしまうのです。

つまり、「我慢せずに不登校になる子供」は実は健康的な場合もある

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いじめられて学校に通えなくなるのは、むしろ危険察知能力という動物的な直観が生きているからこそ起きる現象です。
なので、子供が不登校になったときに、叱責して無理矢理通わせるという対応を続けたらどうなるでしょうか?

無理矢理学校に通うということは、自分の感情をないものとして処理する「感情の解離」が起こってしまいます。
そして、今度はどこかのタイミングで「他人の感情を理解できないいじめの加害者」になってしまう可能性があります。

弱い者への攻撃は、もっと大きな犯罪に繋がる危険性もはらんでいます。

おそらく、多くの親が無理矢理学校に通わせようと対応するのは、「このままだと社会に適応できない大人になってしまうかも」という焦りを感じているからだと思います。

しかし、「今、学校に通ってほしい」という目の前の要望を子供に押し付けて、のちのち心の闇を抱えて犯罪に走ってしまう危険性を考えると、無理矢理通わせる対応は間違っているのではないでしょうか?

いくら親が焦っても、まったく学校に行こうとしない子供もいます。
「今は普通に学校に通えなくても、長い目で健全に育つため」に、子供が無意識に自分を防衛している場合もあります。

「サボろうとしている」と決めつけてはいけません。そもそも、子供は純粋に頑張る子が多いので、中年の大人みたいに「テキトーに手を抜こう」というような器用な真似はできないでしょう。

本当に子供が「器用にサボろうとしている」としたら、それはそれで社会で役立つ能力です。
どうしても子供の不登校が「サボり」にしか見えない場合、根底には「子供にナメられたくない」という親の未熟な精神が、そう感じさせているのかも知れません。子供を力技で押し込めようとしても、それでいったんは学校に通えるようになっても、子供の中に犯罪の種を植え付けるだけかも知れません。

セラピストさえも、不登校=問題のある子供という認識

しかし残念ながら、不登校の問題を相談できる専門のセラピストさえ、「不登校の子供のケア」といえば「なんとかその子を学校に通わせる」ことを目的にしてしまい、不登校の子供への対応を誤ってしまっている場合があります。

学校では学級崩壊が起こっていて、そんな嫌で不健全な場所から逃げ出すという行動を起こすことのできた子供は、実はすこぶる健全です。
そんな健全な子に、「学校に通っていないから」という理由だけで「心のセラピー」なんて施したところで、賢い子供ほど白けてしまいます。
きっとそんな風に「思考停止」した大人を冷めた目で見ていたに違いありません。

そんな場合は、「そんな崩壊した環境にいたくないと思うあなたはいたって健康です」と声をかけるのが正解。
この事例の子は、きちんと分かってもらえるセラピストに出会い、ようやくその子自身の問題ではないことが判明し、クラス替えのタイミングできちんと学校に通えるようになったそうです。

とはいえ、自分の地元に鋭い洞察力と経験を兼ね備えたスクールカウンセラーや不登校専門のセラピストが在籍しているとは限りません。
良い専門家との出会いがない場合でも、親は子供をよく観察し、100%真実にたどり着けなくても、子供との信頼関係を地道に維持していくしかありません。

クラス替えのタイミングが登校しやすい

登校のタイミングは多い方がいいので、クラスの数が多く、クラス替えのタイミングで前のクラスのメンバーが大多数入れ替わるような大きな学校が理想です。

私の近所の小学校は、7クラスもある上に、現在は毎年クラス替えがあります。
もし子どもが不登校になっても、クラス替えのタイミングで通いやすくなるということは、2年も3年も不登校を長引かせるリスクがそれだけ少なくなります。

一番良いのは子供が通っていて楽しい学校。
しかし、学級崩壊やいじめなどの厳しい環境にぶつかったとしても、親と子の二人三脚で乗り越えていくことは、その後の人生にプラスにならないことではありません。

不登校には一律対応ではなく、個別ケースでケアの方法はまったく異なります。
子供が親に対して正直になれる・ほっとして笑顔になれる関係を築いて、いざという時の対応を間違えないようにしたいものです。