戸田恵子とやなせたかし

 

 

ohaka

 

アンパンマンの生みの親・原作者のやなせたかしのお墓へ行って来た。

 

 

少なくとも、あたしはこのブログを始めた頃は、

「アンパンマンの遺書」というやなせたかしのエッセイのファンではあったけど、

まだアンパンマンのファンではなかった。

 

大器晩成のやなせたかしに敬意はあったものの、

ブログをはじめた時は、まだアンパンマンのことを

「親からどんどんお金を巻き上げてくダサイキャラクター」としか思っていなかった。

 

その気持ちはブログの題名でもある「アンパンマン苦行」という皮肉に込められたまま。

 

 

それでも、いつかはやなせたかしのお墓参りはしようと考えていた。

生誕100年目にでも行くつもりが、予定していた二人目が出来ないものだから、

一人目のmiyoがまだアンパンマンが好きなうちに行っておこうという気になった。

 

 

日ノ御子・朴ノ木という地名を持つ、やなせたかしの誕生の地から始まるエッセイ、「アンパンマンの遺書」。

東京で死ぬと思っていた彼だったが、妻を亡くした後は、故郷の山にかこまれて眠りたいという想いを強くする。

 

あたしは田舎で暮らしたことがないので、やなせたかしの墓地の

風景はとても新鮮ですっかり気に入ってしまった。
墓地なのに、アンパンマンたちキャラクターの石造がたくさんあって、
和やかな雰囲気なのが良い。

 

やなせたかしの訃報で、ショックを受けた人はたくさんいただろうが、
アンパンマンの声優である戸田恵子の文章からは本当にその悲痛さが伝わってくる。

今更ながら読んで、あたしは涙が止まらなかった。

 

一部を引用します。

 

スポンサーリンク

http://openers.jp/culture/toda_keiko/todakeiko_42126.html

 

2013年10月13日。ついに巨星が落ちてしまいました。それはあまりに突然の出来事でした。

 

 

 

 

翌日は月曜日、レギュラーのアンパンマン収録日です。

密葬が終わる15日までは内密でお願いします──私だけが知っていて、黙り続ける辛い時間。

この日収録した第1200回のBタイトルがいつもと違う印象で、『がいとうさんと約束のあかり』という、なぜかとても胸に迫るものでした。

収録後、ばいきんまん役の中尾隆聖さんから「どうしたの、大丈夫? 顔が真っ白だよ」と、声をかけられました。

泣きたい想い、伝えたい想いが喉まで出かかるのを抑え、「うん、ちょっと寝不足」……それでごまかせたのかどうか。

本当はすぐにでも気持ちを分かち合いたかった。

 

 

密葬が終わると、マスコミ向けに発表がありました。

「決して失くしてはならない、大切な道標を失ってしまいました。ただただ悲しいばかりです」

──対応のため、私は前夜にはコメントを出しておりました。

どこかの新聞に、「戸田恵子、遺志を継ぐ」といったようなことが書かれていましたが、

「え!? そんなこと一言も言ってないし、私ごときが遺志なんて継げるのか!?」と、自問するばかりでした。

親しい友人から続々とお悔やみの連絡があり、アンパンマンの声優仲間からもメールが届きます。

「知っていたのですね。黙っているのは辛かったでしょう」とは、おととい一緒だったメンバーからでした。

 

 

 

10月21日(月)、レギュラーのアンパンマン収録は、黙とうから始まりました。

中尾さんが会うなり抱きしめてくれて、私はまた涙して、

佐久間レイちゃんが帰り際、「ちゃんと食べてくださいよー!」と言ってくれて、スタッフからは頑張っていこうとお話がありました。

でも、その頃の私は「アンパンマン辞めようかな……」漠然とそんな風に考えていました。

やりたくないんじゃない。先生がいなければ、先生の支えがあったから、ここまでやってこれたのだと急に不安になったのです。

本当にできるのか、自信はあるのか、覚悟は? 自問のくり返し。

ある親しい女性スタッフに、そのことを打ち明けたところ、

みんなで支えていくから、なんとか前進しましょう、と答えてくれました。

 

佐久間レイは、バタコさん役の声優さん。

 

 

黙々とアンパンマンを続けながら日々が過ぎ、三十五日が過ぎ、四十九日が過ぎ。

その都度、やなせスタジオに向かい、先生の前で皆さんとあれこれ話をするうちに、ますます先生の偉大さを知るとともに、

私がアンパンマンの声を、いえ、私たち声優チームがアンパンマンのキャラクターを演じることに、

今はいっそうの使命感を持って臨んでいるのだと思えました。

 

スポンサーリンク

 

「がいとうさんと約束のあかり」の回はあたしも観たが、実は他の回ほどしっかり観ていない。

 

戸田恵子も言っているように、いつものアンパンマンとは違う雰囲気で、
(そもそも題名のつけかたが明らかに違う)
ワンパターンに飽きたあたしにとっては多少マシな回だくらいに思っていたが、
娘のmiyoが「がいとうさんこわい」といつもと違う雰囲気を嫌がり、
結局ちゃんと観れなかったのだ。

 

(といっても3,4回は観たのだけど・・・当時は繰り返しが激しく、毎日3回くらい計20回は繰り返し観ていた。

なので3,4回はかなり少ないほう)

 

戸田恵子が声優仲間に胸の内を隠して収録したという「がいとうさん」の回・・・

不謹慎かな。とは思いつつ、もう一度観たい。
観たら泣くかもな。
録画は消去しちゃったんで、機会があればツタヤで借りなくては・・・。

 

それにしても、何十回も同じものを観るのが、
せめて一流の声優さんたちの演技でよかったな、と今更ながら思う。

 

彼女の文章を読んで、意気込んで作ってくれているのがわかっただけでも、
付き合って観ている親としてはちょっと救われるな。