絵本「にほん しね」(せなけいこ風)

(絵は用意していないので、読んでいる方は「せな けいこ」風の絵を想像しながら読んで下さい。)

「おなかに あかちゃんがいます」とかかれた マークを みにつけた おんなのひとが でんしゃに のってきました。

ところが、すわっていた おじさんはけっして せきを ゆずりません。

「おれは にほんのために はたらいてつかれているんだ。にんぷが まんいんでんしゃに のるな。」

にんぷの おんなのひとは、いいました。

「ごめんなさい…。」

すると、どこからともなく ようきに ふえを ふきながら わかものが やってきました。

「ぼくは ハーメルンの ふえふき。もっと こそだての しやすい くにへ いきましょう。」

ピーヒャラ ピーヒャラ ピーヒャララ。

にんぷの おんなのひとは、 ふしぎな ふえのねに つられて、わかものと いっしょに でんしゃを おりて いきました。

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かいしゃの おつぼねさまは こどものいる わかい おんなの こうはいに、 いつも いやみを いっていました。

「わたしは こどもも いないのに、たかい ぜいきんを はらってる。
それなのに あなたは こどもが びょうきに なると しごとを やすむし、どれだけ わたしに めいわくを かけるのかしら。」

こどものいる こうはいは、いいました。

「ごめんなさい…。」

すると、どこからともなく ようきに ふえを ふきながら わかものが やってきました。

「ぼくは ハーメルンの ふえふき。もっと こそだての しやすい くにへ いきましょう。」

ピーヒャラ ピーヒャラ ピーヒャララ。

こどものいる こうはいの おんなのひとは、 ふしぎな ふえのねに つられて、わかものと いっしょに かいしゃを でていきました。

「こどもが でんしゃの なかで さわいで ごめんなさい。」

ピーヒャラ ピーヒャラ ピーヒャララ。

「もっと こそだての しやすい くにに いきましょう」

「にんしん したら、こようけいやくを こうしんして もらえなかった。」

ピーヒャラ ピーヒャラ ピーヒャララ。

「もっと こそだての しやすい くにに いきましょう。」

そして、にほんからは おかあさんと こども、にんぷは ひとりも いなくなりました。

これでもう でんしゃで にんぷに せきを ゆずらなくて すみます。

これでもう おさめた ぜいきんを こどものために つかわれずに すみます。

にんぷを やとわなくてもいいし、まちからは うるさい こどもの こえが きこえなくなりました。

こどもの いない おとなたちは みんな よろこびました。

すると、にっけいへいきん かぶかが きゅうらく しました。

がいこくじんとうしかが、にほんの かぶを うってしまったのです。

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ものも うれなくなりました。

じんこうが へって かうひとが いなくなったのです。

おじさんは はたらいても はたらいても きゅうりょうが あがらず、やすめなくなり、びょうきに なってしまいました。

びょうきになった おじさんは どうどうと ゆうせんせきに すわることが できます。
ほんとうに よかったね。

おつぼねさまは かいしゃから リストラされて しまいました。
しょとくの ない おつぼねさまは、ぜいきんを おさめなくても よくなりました。
ほんとうに よかったね。

やがて、にほんには ねんきんを おさめられる わかい ひとは、ひとりもいなくなりました。

うごけなくなった としよりを めんどうみる わかい ひとも、だれも いません。

そして、にほんは しんでしまいました。

あとがき(?)
この話は、保育園に受からなかったママがウェブ上に「日本死ね」と投稿したという話題から着想を得て作りました。