絵本作家は子育て上手か?
子供を惹きつける絵本を創作できてしまう人なんだから、さぞかし子育てが上手いに違いない。
・・・と思ったら、ある子育て関連雑誌でインタビューに答えていた絵本作家が、6歳の長女に対して結構理詰めで叱っているという話をしていた。
しかも、理詰めで叱るということは「嫌味」になってしまうから、やっぱり叱られた子供も楽しくない気持ちになってしまう、ということで、後悔しているというのだ。
一方、叱るのは下手かも知れないけど、その後の気分転換では「キレイな月を見ようか」と言うらしい。
叱ったことはどうであれ、気をそらすという意見には賛成。
でも「ほら、キレイな月だよ」なんて本心で思ってないと子供もしらけてしまうだろう。
その絵本作家さんは、きっと本心で月を愛でる感性があるから、そんな気のそらし方がができるんだろうな。
ということは、やっぱり自然に対する素直な感動は持っていなくちゃその手は使えないなと思う。
あたしはせいぜいおもちゃに気をそらすとかそれこそアンパンマンに逃げるとか、自然の感性には頼れないな、と絵本作家との差を感じた。
ところで、「絵本作家」という職業に着く人って、子供好きなのだろうか?
そもそも子持ちなのだろうか?
たまに、「自分に子供ができたから、妊娠したから、その子のために絵本を描いてみた」というような逸話が添えられた絵本は見かける。でもきっと、少数派だろう・・・。
それとも、子供の頃に感動した絵本の影響で、子供の心を忘れないまま絵本作家になるのだろうか?
いろんなパターンがあると思うけど、アンパンマンの作者のやなせたかしは、漫画家でありながら絵本であるアンパンマンを作成し、成功した。
しかし、いつもアンパンマンは子供向けに作らなかった、なんてことをよく言っている。
やなせたかしは、確かに著書を読む限りそこまで子供好きでもなさそうで、結局自分の子供は出来なかったから親バカエピソードも残っていない。
絵本業界では超有名ロングセラーの「100万回生きたねこ」も、子供向けには描かれていないと言われている。
結局、親が上から目線で子供を支配しようとするのがまずいのかも知れない。
「子供を子ども扱いしない絵本(絵本作家)」というのが、子育てをするのに一番ヒントになるのかも知れないね?