陣痛タクシーが少ない問題

陣痛タクシーの話

予定日が近づいてきて調べ始める事の一つに、「陣痛タクシー」がある。

陣痛タクシーは、陣痛が始まった妊婦の移動手段の一つ。

特に、車を持たない都市部に住む核家族夫婦にとっては、もしかすると唯一の移動手段かも知れない。

ちなみに、長女の出産の時はあたしもお世話になった。

次女の時にはもう車を所有していたので、旦那が仕事中だった場合のことを考えて予約はしたが、実際利用まではしなかった。

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しかし、陣痛タクシーを探すのはなかなか難しい。あっても申し込み段階で自宅の住所を伝えると、「あ、うちの管轄外です」とあっさり断られる。

ホームページには、ざっくりと「〇〇市〇〇区」と書いてあるから、もうサービスを受けられるものと思いきや、「〇〇区でも××町はダメです」と断られたこともあった。

がっかり感はハンパない。
もしかしてこの会社、結局全部の妊婦を断ってんじゃないかとさえ思う。
そんな風にネガティブに考えるのはどう考えてもマタニティブルーのせいだと思う。

そして、もちろんマタニティブルーの延長の八つ当たりで、「絶対このタクシー会社は利用してやんない!」と憤るのだが、今この記事を書いている時点で社名すら忘れてしまっている。多分必要な時は絶対気づかず乗ってしまうだろう。

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そもそも、陣痛タクシーサービスを全部のタクシー会社が提供してくれよ!と思ってしまうのだが、なかなかそうはいかないようだ。

なぜタクシー会社からは、陣痛が嫌がられるのだろう?

1. 破水した場合の羊水に車を汚されたくない
2. 危険な状態になった時、手に負えない

だいたいこんなものかと思う。

そして、そんな風に怖気つかれてしまうのは、タクシー会社側の人間に「陣痛や出産に対する知識」が乏しいからではないかと思う。

それは仕方ないと思う。
ほとんど男社会のタクシー業界なんだから、妊婦の実態、ましてや陣痛の知識となると、「考えたことない」し、「想像でしか知らない」人がほとんどではないかと。

女性でさえそうなのだ。
いや、女性でも妊娠経験のない人という意味でもない、あながち。

なんてったって、初めての妊娠で悪阻も落ち着いてそこそこルンルン気分、どうだ少子化日本に今こそ歯止めをかけるのはこのあたしよ!みんな褒めて!とか思ってちょっと浮かれ始める妊娠8ヶ月目あたりで、「陣痛がそんなに苦しくて長時間とか聞いてないし! 無理だって! 困る!ちょー怖い!」と泣き出す迷惑な女もいるくらいなんだから、世の中には。

はい、お察しの通り、このあたしの事です。産院が主催する母親学級のとき、壮絶な出産ドキュメンタリーのビデオを見て、ドン引きしたあたし。

進行役の助産師さんは、そんなあたしを気にもとめず、停止ボタンを押した後に「この人は安産の中でもかなり安産な人です。現場はこんな楽なお産めったにありません」と言った。

あのとき、妊婦でさえドン引きした出産シーンの壮絶さ。しかもそれが「ライトなほうです」と言われた時の絶望感たるや。

きっと男性や出産経験のない人…つまり多くのタクシー会社が陣痛タクシーサービスを行うことに尻込みするのに十分なインパクトなわけで。

でもタクシー会社が尻込みして「はい、じゃあやめときます」と言われると困る妊婦さんがたくさんいるわけである。

ここで、もう出産も終わって気持ちに余裕のあるこのあたくしめが、僭越ながらアドバイスなんかを。

陣痛タクシーをやんないタクシー会社の方へ

陣痛と羊水は言うほど怖くないよ。

もちろん陣痛は痛いですよ、でもタクシーで病院に向かう15分前後だとして、15分ずっと醜態晒してる訳ではありません。

【陣痛には波がある】

産院からは、陣痛が5分間隔になったら来て!と言われます。
5分間隔ということは5分に一回ということです。一回につき30秒から40秒苦しむのですが、「うわっ、きた、いた、いた、いたーい」って言って終わりだったりします。

もし15分の道のりなら、3、4回、一回につき30秒だとすると、トータルで120秒です。きっと、この苦しんでる時間以外は、妊婦さんはびっくりするくらいケロッとしているかも知れません。
同行の旦那さんはオロオロしているかも知れませんが。

【羊水は思ったほど漏れません】

出産間近の赤ちゃんは、頭が下になっています。逆子の場合は帝王切開なのでそもそ陣痛前に入院するのが一般的。つまり陣痛タクシーを利用する妊婦さんの胎児は、ほぼ頭が下です。

そして、その頭が蓋の役割をして羊水を塞いでいます。
なので、破水しても「チョロ」としか出ない。あたしもこのパターンでした。

http://www.babys-room.net/maternity/maternityroot/hasui.html

このホームページによると、破水でお産が始まる人は5%〜15%。その中で「ドバッと羊水が出る人」はさらに少ないわけで。

はっきり言いますが、「酔っ払いにゲロ吐かれる」確率の方がタクシーなら絶対高いでしょう。生臭さもゲロ以上か?と言えば疑問。
忘年会帰りのサラリーマンは乗せるのに、羊水怖くて妊婦乗せないのは悲しすぎるので考え直してください。

あたしの羊水の匂いは自慢でもなんでもありませんが本当に分かりませんでした。結局産院で破水だったことが分かったのですが、家のトイレで何度匂いを嗅いでも判断できなかったほど、匂いは薄かったです。

もちろん、良識のある妊婦さんは生理用ナプキンなどを必ず着用しますので羊水「チョロ」な妊婦さんがあなたの会社のタクシーを汚すことはまずありません。あたしの場合は、新生児用オムツを当ててくるように産院からアドバイス受けましたが、オムツは生理用ナプキンよりもさらに大きく吸水性もあるので安心。

最後に、これは法律的にNGかも分かりませんが、利用する立場としては、陣痛タクシーはもう少し料金上乗せがあってもいいと思っています。

実際あたしが一人目の時に利用した陣痛タクシーは、迎車代と初乗り料金だけで産院に着いてしまい、支払った金額は1,000円程度。逆に申し訳なかったです。
命の事だからこの3倍払っても全然惜しくない。

不謹慎かも知れませんが、母が他界した時、病院から自宅までの遺体の搬送には万単位の謝礼が必要でした…。自力で動けない母を動かすのに物理的な重さとかもありますし、めでたいことより不幸なことがしんどい仕事ということで、遺体搬送の値段が高いとは思いませんが、比べて陣痛タクシーの値段が1000円は安すぎるかと。下手したら30倍違うわけで。

タクシー業界は、陣痛タクシーサービスの料金をもう少し要求してもバチは当たらないかと思います。

何よりも安心を待ってる妊婦さんがたくさんいると思いますよ!