不登校児の進路について:「高卒認定試験」とは?

不登校実録

高卒認定試験とは「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」のことです

高卒認定試験の正式名称は、「高等学校卒業程度認定試験」と言います。

様々な事情により高校を卒業していない人が、高校卒業程度の学力があることを証明する試験だよ!

高卒認定試験に合格すると、大学に入るための資格が得られます。文部科学省が実施しています。

我々親世代には、旧名である「大検(大学入学資格検定)」と言った方が、分かりやすいかも知れませんね。

文科省のパンフレットでは「高卒認定試験」と略されて呼ばれています。

試験範囲は高校の学習指導要領に基づいているとされ、基本的には「高校で使われている教科書が試験範囲」となります。

高卒認定試験の難易度はそんなに高くありません

あくまで高校卒業程度の学力があるかどうかを認定してくれるテスト。

当然、大学入試よりは難易度が低いよ!

かつての「大検」といえば「難しい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これには、高校を中退する子どものイメージが、現代と一昔前とで違うことが関係しています。

昔は、学校をやめる子どもは「学校の勉強についていけないから中退するんでしょ?」というイメージを持たれがちでした。

学校の勉強についていけない子が、学校を離れて大検を独学で合格しようとしても、当然ハードルは上がります。

結局、「大検はハードルが高い」という言葉のイメージだけが、一人歩きしてしまいました。

そんなに難しいなら、頑張って高校に通った方がいいかも・・・

なので、本当は高校に行きたくなかったけど、しぶしぶ通い続けていた人も多かったかもしれません。

ところが現在の「高卒認定試験(旧大検)」は、専門の塾や通信制高校などのサポートがかなり充実してきています。

インターネット上で過去問を確認できるようになったことも、ハードルが下がってきた一つの要因かも知れませんね。

高等学校卒業程度認定試験問題 解答・過去問題:文部科学省

過去問もぜひチェックしてみてください。少なくとも、センター試験よりは難易度は低いです。

高卒認定試験は年2回受けられる

高認は年2回受けるチャンスがあります。

下記は文科省HP記載の令和3年度の受験スケジュール(令和3年度高等学校卒業認定試験日程)です。

受験案内令和3年4月5日(月曜日)配布開始
出願期間令和3年4月5日(月曜日)~5月10日(月曜日)※5月10日の消印有効
試験日令和3年8月12日(木曜日)、8月13日(金曜日)
結果通知令和3年9月7日(火曜日)発送予定
第1回
受験案内令和3年7月20日(火曜日)配布開始
出願期間令和3年7月20日(火曜日)~9月14日(火曜日)※9月14日の消印有効
試験日令和3年11月6日(土曜日)、11月7日(日曜日)
結果通知令和3年12月7日(火曜日)発送予定
第2回

高卒認定試験は16歳になる年度から受けられる

受験資格は「受験しようとする試験の日が属する年度の終わりまでに満16歳以上になる人」です。

・つまり、高校1年生になる年からチャレンジできるということになります。

一気に受けて合格を目指すもよし

少しずつ受けて、最終的に必要科目を全て合格するもよし!

試験科目は以下の通りです。

教 科 科 目合格要件
国 語国 語
地理歴史世界史(A、B)
日本史(A、B)、地理(A、B)
いずれか1科目
いずれか1科目
公 民現代社会
倫理と政治・経済
いずれか一方
数 学数学
理 科科学と人間生活、物理基礎、化学基礎、
生物基礎、地学基礎
科学と人間生活を含む2科目
又は
科学と人間生活以外の3科目
外 国 語英語
引用元:https://www.mext.go.jp/content/20210326-mxt_syogai02-01319_1j.pdf

※ 合格に必要な科目数は、受験者の選択により8~10科目となる。
※ 合格者が18歳未満の場合は、満18歳の誕生日から合格者となる。

仮に16歳で全ての科目に合格しても、18歳になるまでは「合格者」とならないので、大学に願書を出すことは出来ません。

なので16歳から受けられるからと言って、まったく焦ることはありません。本人の能力に応じて無理のない受験計画を立てることが大事になります。

高卒認定試験の実施場所・受験料

実施場所は都道府県毎に1会場(47会場)で、受験料は受験科目数により異なります。

  • 7科目~10 科目 8,500円
  • 4科目~6科目 6,500円
  • 1科目~3科目 4,500円

引用元:https://www.mext.go.jp/content/20210326-mxt_syogai02-01319_1j.pdf

かつての「大検」と今の「高認」:世間での受け入れ方の違いは?

かつての「大検」といえば、高校に入れなかったり中退したことを逆に証明してしまうことになるという、ほろ苦い側面がありました。

勉強はできるかもしれないけど、社会への適応力はないってことでしょ

・・・という残念な偏見を持たれてしまっていたのも事実です。

せっかく大検や高認を取って学力を証明しようとしたのに、厳しく差別的な見方をされて悔しい思いをした人もいたかも知れません。😞

しかし、今の時代は、みんなと同じことを黙ってやってきたことが有能と言われる時代ではありません。

  • ルーチンワークは外注などに任せる流れになっている
  • 「誰でもできること」は、これからはロボットやAIにどんどん取って変われる

今は「みんなと同じことや、今までと同じやり方をやっていていいの?」と疑問を持てる個性の方が、より大事になっていきます。

それでも民間企業への面接では、まだまだ古い体制のところも多く、ハードルが高いと感じることもあるでしょう。

sayo
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文部科学省は「就職・資格試験等においても高校卒業者と同等に扱われるよう、経済界等に働きかけをしている」そうです。

(文部科学省HP 高等学校卒業程度認定試験 概要より)

もしかすると、民間企業よりも公務員などの公的機関の方が高卒認定試験に対する理解があり、応募しやすいかも知れません。

ぜひチェックしてみてくださいね。

「高卒認定試験」の合格者の学歴は【中卒】であることについて

でも、「高卒認定試験に合格しても、学歴は【中卒】」という記事を読んだことがあるんだけど・・・

高卒認定について、こんなデメリットを見たことがありませんか?

  • 高校卒業資格が得られるわけではない
  • 高卒認定に合格しても履歴書には【中卒】としか書けない
  • 【高卒】と書きたかったら通信制でも良いので高校を卒業するしかない

もしかしたらそのページは「高校に通って欲しい宣伝の文章である可能性」が高いかもしれません。!(◎_◎;)

そうであるなら、彼らは彼らの文章の目的(=入学者を増やしたい)を達成しようとしているだけです。^^;

無意味に不安を煽られる必要なし!

客観的に判断することが大事!

結局は、大学を卒業してしまえば最終学歴は【大卒】になります。

途中の学歴が高卒か高認かはあまり関係ないとも言えます。

「高卒認定試験」と通学を組み合わせて「卒業資格」を得ることも可能に

昔は高校を中退しないと高卒認定試験は受けられませんでしたが、今は全日制の高校に通いながら高卒認定試験にチャレンジすることも可能になりました。

高校によっては、高卒認定試験の合格科目を単位認定することもあるんだって!

画一的な教育だけが唯一の正解ではありません。あらゆる学習方法が認められる優しい世の中になってきたのは、とても喜ばしいことです。

お子さん本人に「楽しい高校生活を送りたい」という強い希望がある場合は、高卒認定でない方が良い

そもそも、「高卒」というステータスに執着しているのではなくて、「友達と一緒に楽しい高校生活が送りたい」ということはありませんか?

あなたのお子さんの目的がはっきりしていて、それが「楽しい高校生活を送ってみたい」ということであれば、家族であるあなたもそれを応援したいはずです。

お友達と学校で楽しく過ごしたい

憧れの高校生活を送ってみたい!

そうであれば、高卒認定試験を検討する前に、楽しい高校生活を送れる方法を模索しましょう。

悩んでいるうちに時間は過ぎてしまいますので、多少不安があったとしても背中を押してあげるようにしてあげてくださいね。

高校通ってみたけど、思い描いていたのと違うな・・・

やっぱり「高卒認定試験」にしようかな

そうお子さんが考えたって良いはずです。

高校に入ったからには続けるのが正義という時代でもありません。合わなかったらやめればいいだけの話ですが、合わないかどうかは入ってみないと分かりません。柔軟に対応していきましょう。

高校での履修が高卒認定試験の一部科目免除になることもあります。高校を中退したら全てが無駄になるというわけではありません。

高校は私には合わないって分かったから、もう未練はない!

高卒認定試験に集中しよう!

仮に免除科目がなかったとしても、そう割り切って考えられるようになることだけでも、十分な収穫です。

補足1:高卒認定と大学の「飛び入学」の関係

「飛び入学」とは、大学に1年早く入学できるかなり特殊な狭き門の制度のことです。実施している大学はごくわずかです。(全国で10校程度)

詳しくは、こちらの文科省HP「令和2年度入試における飛び入学実施大学」を参照ください。

飛び入学の対象になるのは、以下のような、かなり優秀な学生です。

  • オリンピック級のアスリート
  • 国際的な音楽・芸術コンクールなどですでに入賞実績がある
  • 理工系、医学系のコンテストなどですでに入賞実績がある

いわゆる「スーパーキッズ」とか、「ギフテッド」って呼ばれる子どもだね!

文科省HP「高卒認定試験の受験案内」にも飛び入学のことが詳しく書かれています。もしお子さんが「飛び入学」に該当する可能性があるようでしたら、是非確認してみてくださいね。いち早く一流の教育に接して、将来の希望の星になってください。✨

補足2:高卒認定に合格せずとも「特修生」から大学生になる道もある

高校を卒業していない人で、高卒認定試験にも合格していない・・・それでも大学に入る方法が実は存在します。

特修生」と呼ばれる制度です。

この制度は一般的な大学の学部ではなく、「大学の通信教育課程」が対象になります。

 「特修生」・・・一部の大学・短期大学では、大学入学資格を持たない人のためのコースを設け、(1)認定試験合格、(2)所定の単位修得、(3)所定の単位修得と認定試験合格、などの条件によって正科生1年次に入学できる途を開いています。また、特修生として修得した単位を、卒業所要単位として認定する大学・短期大学もあります。

公益財団法人私立大学通信教育協会HP (http://www.uce.or.jp/about/howtotake/)

例えば、「サイバー大学」では4月1日時点で中学を卒業している満15歳以上であれば、特修生への出願ができます。

正科生(大学生)になるには満18歳まで待たねばなりませんが、このように特修生という制度(必ずしも高校を卒業したり高卒認定試験に合格している必要がない制度)があることは、知っておいても良いでしょう。

ただ、正科生になった後にその大学を退学してしまうと、「大学中退」とはならず、一気にまた「中卒」ということになってしまうので注意です・・・🥺

実は管理人(私sayo)は、大学は通信教育学部の出身です。正直申し上げて通信の大学を卒業するのはものすごくしんどいです。が、私も卒業できましたので、不可能でないことも知っています。(6年かかりました)

  • やりたいことがあり、それは大学の通信教育課程で実現できる。
  • その大学が大学入学資格のない学生に対して特修生制度を設けている。
  • 応援しあえる仲間や家族の存在を確保できる。

上記が当てはまるようなら、十分検討する価値があります。

sayo
sayo

通信制の大学は、仕事が忙しくなるとついついリポートや卒論が後回しになる💦

家族や周りの仲間の応援がとにかく大事❣️ 頑張って❗️

不登校児の進路について:「高卒認定試験」とは? まとめ

いかがでしたでしょうか。

様々な理由で学校に通えなくなっても、高卒認定試験によって大学入学の資格を得ることは可能です。

高校3年分の時間を使って早めに高卒認定に合格!

余った時間に好きなことをしたり、大学受験の準備に集中することもできるよ!

私の娘は不登校でまだ小4ですが、この制度について話すと「小中高はもう行く気がしないけど、大学には行きたいからこの試験がいい」と言っています。まだ先にことなので気が変わるかもしれませんが、必ずしも学校に行かなくて良いという事実に娘は安心したようです。

実際にこの試験に合格することを目指すとすぐに決めなくても、無理に学校に行く必要はないという安心材料の一つにしていただけると嬉しいです。



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