オクラちゃん考察 〜周囲を揺さぶる迷惑天然キャラから学ぶ〜

「ばいきんまんは、なんでオクラちゃんが苦手なの?」

4歳の長女が訊いてきた。

本日(正確には金曜日)放送されたアンパンマン、「オクラちゃんとひなの里」を見ながらのことだ。

えーっと、知らんよ…、と思いつつ、子供の「なんで?」にはなるべく向き合おうと頑張る母親のあたし。

ばいきんまんはさぁ、自分のことをあまり恐れなかったり、好いてくるキャラクターの事は、基本、苦手としているみたいだよ。

…というような事を、要領を得ない感じでゴニョゴニョと娘に説明したが、長女はあたしの説明努力をほぼ無視して、「泣くからじゃない?」と言った。

なんだよ、答え持ってるならこっちに訊くなよ!しかもあたしより簡素かつ的確に答えてんじゃねぇかよ! と、かなり虚しくなる。

スポンサーリンク

オクラちゃんは自分の畑で採れた野菜を他の住人に配るという人生の使命を持っているようだ。

その際、必ず泣いて、涙ながらに「お野菜さんたち」とお別れするのだ。
立派に食べてもらうのよ、と。

ほぼ生きて帰ることのない子供を戦地に送り出した、戦時中の母親のような境地であろう。

そうやって野菜を貰う住民の方は、ほぼ100パーセント申し訳ない気持ちにさせられる。結構迷惑な話だ。

クリームパンダやコマキちゃんというような、憧れの誰かを永遠に目指し続けるような発展途上キャラではない。
(やべ、素直に弟・妹キャラと何故言えない?)

とにかく、オクラちゃんは既に自分探しなどせず、こんなに別れが悲しいのに自分の野菜作りに疑問を持つこともなく、恋愛も結婚もせず、アンパンマンには一年に数回登場しては、いつもの「泣いてお野菜さんとお別れ」キャラで一話分の尺を埋めるという役目を淡々とこなしている。

スポンサーリンク

当の視聴者である長女は、ばいきんまん同様、オクラちゃんは泣くから苦手なんだそうだ。
実際、オクラちゃんが泣くシーンは「やだ」と言って座布団に突っ伏し、見ずにやり過ごしていた。これは2歳の頃には見られなかった反応である。
なかなか興味深い。

大人からすれば、オクラちゃんは天然で滑稽なだけで、彼女に同情することもないので目を背けることもないが、素直な子供が「オクラちゃん泣くところが嫌だから見ない」という感情は、分からなくもない。

あたしたち大人も「終戦記念日前後の戦争特集番組は『つまらない(本当はつまらないのではなく、感情が揺さぶられる)』から見ない」という人は多いのではないだろうか?

オクラちゃんレベルでは感情など動かず、戦争レベルの手に負えないテーマには触れないようにして、随分と感情が動かされる機会も減ってしまった。

あたしはそんな大人になってしまったが、さて、これで良いものか?

たまには悲しい映画を自ら観に行って感情のデトックスでもした方が良いかも知れない。

その前に、そもそもリアルガチで感情のデトックスどころか野菜不足だし運動不足だし、三十代半ばにしてキャラはブレブレ。(特にママ友に対して。ランチ会主催したかと思えばライングループ既読のみ参加だったりでブレブレ)。仕事もブレブレ。家事もブレブレ。完成形になるにはやる事も考える事もいっぱい過ぎるが、4歳と0歳の子育てが大仕事として乗っかってくるから、何にも前に進みやしない。

オクラちゃんの様に、与えられた使命を淡々とこなし、誰に何を思われようが感情を抑える事なく泣き、何年経ってもブレない、そういう人に、あたしはなりたい…なんてね。